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2023.06.27
コラム
「子どもの発達と関わり方」
■発達の目安
「まだ言葉が出ない」「まだ歩かない」など、子どもの成長に心配や不安を感じたことがある保護
者様が多くいらっしゃると思います。
「発達の目安」を検索したり、子どもの成長を比べたり、比べられたり、周りの心ない言葉で心配
が不安になったりと経験があると思います。でも、子どもはみんな同じ発達をするわけではありま
せん。発達の早い子もいれば遅い子もいます。「発達の目安」はあくまで平均的な子どもの姿であ
り、「生後●カ月までに歩かないと遅い」など決められたものではありません。
◆一人一人子どもの特性に合わせた育て方を考えていくことが大切です。
■子どもの特性
発達障がいとは、生まれつきの脳機能の発達の偏りによる障がいです。
発達障がいがある子どもは、その特性による困りごとを抱えることが多くあります。このような子
どもたちは、◆適切な環境で特性に合った接し方や支援を受けることが、その成長のためにも必
要です。それが療育です。
得意・不得意の特性と、その子が過ごす環境や周囲の人との関わりのミスマッチから、社会生活に
困りごとが発生します。発達障がいは外見からは分かりにくく、その症状や困りごとは十人十色で
す。そのことを少しでも多くの方に知り理解してもらえれば、この子たちは生きやすくなります。
◆一人一人子どもの特性に合わせた療育が必要であり、
必要に応じて個々にあった支援を考え提供しています。
■個々にあった関わり
発達障がいのある子どもは、特性が理解されないまま、「困った子」「できない子」として誤解さ
れ、叱られることが多くなりがちです。叱られ続けると、やる気や自信をなくしてしまう子もいま
す。
「困った子」ではなく「困っている子」と考え方や見方を変え、その子一人一人の困りごとや、発
達状況・障害特性に合わせた関わり方をすることにより、できることを増やしたり、隠れている力
を引き出したりすることができます。
◆発達障がいのある子ども自身のスキル獲得を求めるのみでなく、
環境を整えたり、支援をする側の対応を工夫することが大切です。
■対応の工夫(声かけ)
①否定語を使わず、肯定語を使った声かけ
「〜しないで!」「〜はダメ!」といった否定語の声かけは、「注意された」「否定された」と感じ、自
信ややる気をなくしてしまうことがあります。
「どんな行動をしてほしいのか?」を考え、否定語ではなく肯定語を使った声かけに変換してみま
しょう。
<肯定語を使った声かけ・例>
「走っちゃダメ!」→「歩いてね。」
「行かないで!」→「ままの近くにいてね。」など
◆言葉はその人その人の癖もあります。変換が難しい方は、
「声かけの変換表」など本やネットで調べてみるといいでしょう。
②具体的で、短い指示を出す
「何度伝えても子どもの行動が変わらない!!!」
待ってください!それは指示が本人に伝わっていないのかもしれません。発達障がいのある子ども
は、空気を読んだり、口頭指示を理解したりすることが苦手である場合が多いです。
指示はできるだけ具体的に短く伝えることが大切です。
<具体的で短い指示・例>
「お部屋片付けて!」→「ブロックはブロックの箱にいれてね。」
「帰ってきたらランドセルはどうするの!宿題をやるまでゲームできないからね!」
→「(指示を一つずつ分解する)ランドセルをしまってきて。(できたら)宿題のファイル出してね。(で
きたら)宿題をやろうね。(始めたら)終わったら、ゲームしようね。」
■対応の工夫(環境設定)
<環境設定・例>
●こだわりが強い子は急な変更に癇癪を起こす場合もあります。また、口頭指示を理解することが
苦手な子もいます。
→事前に伝えたり、表や写真を使って視覚的に伝えるようにすることで気持ちの準備ができ見通
しを持って行動がしやすいです。
●衝動性が強く宿題に集中できない
→机䛾上や、壁䛾貼り紙など整理し、気持ちがそれないように環境を整理することが大切です。
●宿題がたくさんあってやる気になれない
→「全部できるまで」で䛿なくスモールステップで「何問まで」「何ページまで」「何分まで」など見通
しを持って取り組む配慮が良いです。嫌なことは嫌なものです。その子の気持ちになって、やる気
につながる前向きな環境設定をしてみましょう。
■さいごに
その子なりに頑張っているのに、「お姉ちゃんはできたのに」など比べる言葉はその子にとって心
の傷になります。子ども一人一人に個性や特性があります。そ䛾子にあった関わりが大切です。
どう関わればいいのか悩んだときは相談してください。その子にあった関わり方を一緒に探してい
きたいと思います!
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