2022.03.23

コラム

放課後等デイサービスにおける運動療育とメリット

前回のコラムでは、放課後等デイサービスについて触れてきました。
今回はその放課後等デイサービス、そして児童発達支援でも提供している運動療育とそのメリットについて、お話しします。

◼そもそも“療育”ってなに？
“療育”、聞き慣れない言葉ですよね。療育とは、障害のあるお子さまに対し、個々の発達状況や特性に応じて困りごとの解決、
将来に向けた自立と社会生活への参加を目指して支援することをいいます。
障害のある子どもの発達を支援する働きかけの総称として使われることが多く、「発達支援」という言葉がほぼ同義語として使われています。
子どもは一人ひとり発達のスピードが異なります。一人ひとりの発達状況や障害特性に合わせた関わりをすることにより、
できることを増やしたり、隠れた力や才能を引き出すことができるのが「療育」です。

◼運動療育とは？
小さな頃から運動に親しむことにより、健康な心身を育み、日常生活を送るうえで必要な筋力・柔軟性・バランス感覚・俊敏さなどを身に付けることができます。
運動療育とは、脳からの指令で体の筋肉をうまく動かせるよう組まれたプログラムを行い、脳と筋肉の感覚統合を促すものです。
例えば、「見本の動きを見て真似をする」、「音楽を聴きながら動く」など、目と手足、耳と手足などを一緒に動かす運動が感覚統合に効果的です。

◼運動療育のメリットは？
発達障害の心配がある子どもには、この運動療育が非常に効果的です。
運動療育を受けるために、専門教室に通う児童もたくさんいます。
療育という支援にはさまざまなものがあるなかで、なぜ運動が良いのかメリットをお話しします。

◆体の使い方が上手くなる◆
発達障害の心配がある子どもたちの中には、体の使い方がぎこちない子どもが多くいます。
走るときに手足が同時に出たり、バラバラになったり、カーブをスムーズに曲がれないなど、脳からの司令と実際の筋肉の動きの伝達が上手くされないのです。
運動療育を受けることにより、たくさんの刺激を脳に与え、それが各部位に伝わりやすくなることで、さまざまな感覚が統合され機能するようになっていきます。

◆脳にも効果的◆
運動をするということは、体を上手く動かすこと以外にもメリットがあります。
先ほどお話したように、体を自由に動かすためには“脳”からの司令が基となります。
この脳からの司令が上手く伝達されずに思うように体を使いこなせない子どもが
音楽や指導員の動作を見て・聴いて真似をすることで、脳が活性化され発達に良い影響をもたらしてくれるのです。

◆発散になる◆
発達が心配される子どものなかには、その場にジッと座る・とどまることがとても難しい子が多くいます。
わざと動いているわけじゃないのに「じっとしてなさい！」「どうして座っていられないの？」などと言われたら、子どもはきっとストレスですよね。
私たち大人でさえ、さほど興味のない話や講義には思わず体がソワソワしてしまうと思います（笑）。
それが発達障害の心配がある子どもならばなおのこと。
座る時間が長くなるほどストレスなので、療育を受けること自体が嫌になってしまう可能性があります。
そうなってしまっては本末転倒ですよね。
ですから、運動療育を通して思い切り体を動かし、脳と体を上手く使えるようになることで、心も体も脳も“スッキリ！”できるのです。
運動療育には良いことがたくさん詰まっています。

◼ZENIBAKO Brave の運動療育
私たちの事業所 ZENIBAKO Brave で提供する放課後等デイサービスの運動を一部紹介します。
下記に一覧も載せていますのでご覧ください。

◆ラジオ体操・自衛隊体操◆
小学校にあがるとラジオ体操は必須です。
当事業所では、児童発達支援・放課後等デイサービスともにこのラジオ体操を定期的に実施しています。
利用児童の中にはもっと体を動かせるぞ！他の体操もやりたい！という子どももいますので、安全や怪我等に十分に留意しながら、
子どもの発達状況に応じて「自衛隊体操」を実施することがあります。
自衛隊体操がどんなものか気になった方は個別で検索してみてくださいね。

◆フットサル・風船遊び◆
ボールを蹴るということは一見、簡単そうに見えて意外と難しいものです。
足首やつま先の使い方、力加減、ボールの方向などさまざまなことを考えながらボールを扱うのがフットサルです。
運動療育を経て体の使い方にだんだんと慣れてきた子どもと一緒に時折実施しています。
風船はその軽さゆえに、どこへ向かうか予測しづらいですよね。
その予測できない風船の軌道を読み先回りする、どのくらいのスピードで走れば間に合うか、どちらの手を出せば取れそうかなどたくさん頭を使う遊びです。
当事業所の利用児童はみんな風船が大好きですので、終始楽しく脳と体を鍛えています。
運動療育として確保している時間は概ね１５分ほどです。
利用児童により体力や動きに差がありますので、短時間で中身の濃い療育を提供しています。
ZENIBAKO Brave で提供される運動療育について、より詳しく知りたい方は事業所までお気軽にご連絡ください。
また、放課後等デイサービスの利用を考えているお子さまがいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。

◼提供運動一覧◼
◆ラジオ体操・自衛隊体操
◆フットサル・風船遊び・ドッジボール
◆すごろく遊び・リングジャンプ
◆大縄跳び・一人縄跳び
◆かけっこ・トランポリン・障害物競走
◆ボールシュート・的当て etc